娘の学校のクラスメイト親子に誘われて
そのお友達は今、兵隊の服に興味があるのだとか。
「私もここに来るのは初めてなのよ」とお母さん友達。
学校の後、その子と娘は家や公園でよく一緒に遊んでいるけれど、
時の流れの速さにはびっくりします。
建物入り口で右側を見るとエッフェル塔が見えました。
像はギリシャ神話の女神、Athéna。
先日のシラク大統領の葬儀を始め、
さまざまなセレモニーが行われるのがこちらの中庭。
向こう側に見えている金色のドーム、
Invalides (アンヴァリッド) もこの博物館の一部。
ドームの下にはナポレオンのお墓があります。
子ども達のペースで回ったので
あまりじっくり見られませんでしたが…。
並んでいるのは武器や防具。
もっとゴツゴツとして無機質な空間かと想像していましたが、
意外と優美な物も多く、その装飾の美しさに見入ってしまいました。
クリスタルの剣。
Épée d'honneur en cristal offerte au maréchal Pétain (1856-1951)
この持ち主だったのは第一次世界大戦の英雄、フィリップ・ペタン。
フランスでは好かれていない人物なのだそう。(一緒に行った友人談)
戦争時に使用したお皿やカトラリー。
フランスでは伝統的にスプーンやフォークは裏向きに置くと
一緒に行ったフランス人お母さん友達がずっと前に教えてくれましたが、
こちらの展示でもそうでした。
ただ、パリのレストランに食事に行くと
表向きでセッティングされたお店も、裏向きのお店もどちらも存在します。
Cantine-Popote du maréchal Lyautey (1854-1934)
一部の高官はこうして温かいお料理も食べられたのでしょう。
迷彩色をモチーフにしたオートクチュールのドレスも。
Robe Durbar, collection haute-couture printemps/été 2000
Jean Paul Gultier
このドレスが出てくるショーの動画を見つけました。
最後のほう、51番のドレスをご覧ください。 (22分27秒あたり)
それぞれの服に対する説明(仏語)があって興味深いショーでした。
娘はナポレオンのお墓に興味があるようで早く見たいと…
アンヴァリッドの中は、それはもう豪華な空間で。
いつも外から見るだけでしたが一度は入ってみるものだなと思いました。
博物館の規模が大き過ぎて数時間ではすべて見られず…。
子どもも飽きてくるので見たいものだけ的を絞っての見学がおすすめ。
ビロードで作られた指揮バトンが美しかったです。
Bâton du maréchal Molitor (1770-1849)
Étoile de Grande-officier de l'Ordre de la Légion d'honneur
offert par son état-major au général Weygand (1867-1965)
1924年から1925年ごろのもの。
金と宝石でできています。
馬につける装飾。
ずっしり重そうで、これをつけた馬が転ばないかと娘が心配していました。
この写真では見えづらいのですが、
サンゴやラピスラズリなどの玉が無数についています。
年代別にみる軍服の変遷。
ここで友人親子とはお別れ。
日本の物も展示されていました。刀や…
甲冑。
馬用の装飾を見ていると、先ほどのフランスの馬の装飾とも似ていて
どの国でもそれぞれに同じようなことをしている印象。
軍事博物館を訪れる前のtonyのイメージはこれ。
写真を撮った場所が悪かった為、
少なく見えますが実際は無数に並んでいました。
どこにどんな違いがあるのかじっくり見たかったのですが、
時間に限りがあり断念…。
Couteaux de brèche de la Garde impériale
普段使わないフランス語の単語が山ほど…、
そして日常生活の中では実感のないフランスの軍事大国としての一面、
色々な意味で刺激的な見学となりました。
昼食は敷地内の教会横にあるアンジェリーナで。
さんざん迷った末に食後にモンブランを注文。
今までこれを食べるときはいつも甘すぎると思っていたけれど、
体がフランスの甘さに慣れてきていたのか
最後まで美味しくいただきました。
和食と違って、お料理にお砂糖を使わないので
このくらいの甘さが食後に必要なのですよね。
いろいろと発見のあった一日でした。